創作結果に対する意識論

創作という言葉がある.

意味としては,

(1)それまでなかったものを初めてつくりだすこと。

(2)翻訳などに対して、作家の主体的創造力によって芸術作品をつくりだすこと。また、その作品。

「―活動」

(3)事実でなく想像によってつくりだすこと。また、その話など。

「苦しまぎれに―した話」

(三省堂提供「大辞林 第二版」より)

多くの創作と言われるものは(2)だと思う.

(3)も現実にはよくあるものだ.

それでは(1)に該当するものは何なのだろうか?

それまでになかったものを初めてつくりだす.

すぐに思いつくものとしてスマートフォンなどのプロダクトもあるが,

研究や思考などの必ずしもプロダクトに結びつかないものもまたある.

さて,ここで私たちは後者をすぐに創作と結びつけることができるだろうか?

そこに私たちの弱さがあるのではないだろうか.

優劣があるわけではない.しかし,私たちの今を作っている要素はどちらか片方だけではない.

即物的なものだけでは今は作られてない.

それをすべての人間が忘れたときこそ,人間の世界の進歩は止まるのではないだろうか.