技術が人を動かすか.人が技術を動かすか.--自ら作り出し,コラボレーションするための自分なりの理想論--

新たなものが生まれていく過程として2つのパターンがある.

こういうテクノロジが世にあるのでそれを利用してサービスを展開するという形である.TwitterFacebookなどが非常にいい例だろう.

もう1つは人が技術を生み出すという形である.どちらかというとこちらはプロダクト系に多い.

さて,私のいた情報系ではどちらかというと前者の思考を持っている人が多いように思われる.

個人的にはそれでも問題はないのだが,如何せんWeb系で何事も済ませてしまおうという考えたが多い.そして作るときにはある程度できそうなものを作っていく.技術に関してもリーダーであろうとせずにフォロアーであろうとする.(リファレンスがないからあきらめるなど.)

確かに,プログラミングにおいて重要なアルゴリズムなどを学ぶ際は,現在においてリファレンスが多いものからスタートしていくということも必要であるし,そして簡単なものからステップアップしていくという考え方は自らのスキルを上げるためには必要なことだ.

しかし,ある程度のことができてから何もしようとしないというのは問題がある.

例えば,複数人でもう少し大きなシステムの構築にチャレンジしてみるなどの挑戦は学生のうちに行っていく必要がある.なぜなら,会社員になると会社を動かすためには利益性がないと話にならないし(最近の会社はいかんせん短絡的であるという気もするが.),他の社会人をつき従えて行うにしても時間的な制約もあるから難しい.

学生ならではの経験はそこにあるのではないかと思う.

もう少しいうのならば他の分野の人とコラボレーションをする気が皆無という傾向もある.自らが天才であるという自負があるならともかく.情報系に関しては個人でできることは継続して情報を発信し続ける必要があるし,第一やれることに限界がある.未開の部分には必ず何か問題が潜んでいる.

そこで,誰かの手を借りる必要がある.そのためには綿密なコミュニケーション,この人を仲間として迎えるかどうかの(いい意味での)観察能力などが必要となる.(正直,表面だけやる気のある中身のない人を迎えると後々ひどい目に会う.すぐにやめることを考え始めるためだ.私もそのタイプの人にひどい目にあったことがある.)

さて,ここまでは何かしらのプロジェクトを立てればやれないこともないだろう.ここからよく見落とされやすいポイントがある.

それは外への情報の発信である.インターネットを利用してその存在を外に出し続けるのだ.そして,さらに行うべきことはオフラインの会合に出席をしてそのことを話すということだ.

勉強会などのオフラインの会合には基本的に学生はいない.勉強会に関しては社会人の方が主宰を務めることが多いので,基本的に土日に開催される.学生は土日にいったい何をやっているかというと周りの人たちを見ていると勉強やバイトという活動を行っているならともかく寝てるという人も少なくはない.

10数人の社会人を目の前にして自分のことを話し,何かしらのコメントをもらうということは貴重な第三者のプロの意見を得られるということである.

学生から得られる意見には限りがある.ユーザー視点と言えば聞こえはいいが,システムに興味がなければ大した意見も言わずに終わってしまう.

是非,第三者の社会人から意見をもらい,ブラッシュアップあるいはコラボレーションを狙っていってほしいと思う.

(特に理系は)様々な人と会い,コラボレーションを積極的に行うことができる学生という機会を無駄にはしてほしくないと思う.

バイトをしないと生活ができないというならやらねばならないだろうが,高々自分が何も得られない飲み会に投じるための金ならば必要はない.目的を持った4年間を過ごして是非,私のような口だけで偉そうなことを言っている大馬鹿者をぎゃふんと言わせるほどの力を発揮してほしいものである(勿論,私もぎゃふんと言わないように努力するが.)