心に残るための条件
今週のお題「心に残った本」
ということで,心に残った本と言われて真っ先に思い出すのはこの本です.
- 作者: スーザン・バーレイ,小川仁央
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 1986/10
- メディア: 大型本
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ここで絵本かよと言われる方もいるかもしれませんが私は日記も絵本もレポートもある意味では文学と考えていたりするのでそこらへんはご容赦ください.
さて,この本の内容ですが,買ってから読めというのはちょっとどうかと思いますのでお近くの図書館で探してみてはいかがでしょうか(なかったら?そりゃ知らんがな)
この本に出会ったのは小学校高学年のときでした.周りは国語の授業が嫌いなのか寝てる人も多かったです.*1
私も授業している部分を無視して(といっても前もってその文章は読んでいたし,前で書いている内容も大したことない内容でした)別のページにあるこの本が書いてあるページを見たわけです.
テーマとしては「社会的な生」といったようなところでしょうか.
詳しいことは実際に見てもらったほうがいいと思います.合わない人もいるだろうし,いいと思った人でもどこがいいのか,そしてどのように感じるかは人それぞれでしょうから.
さて,お題に沿った内容を書いたところで心に残る本というテーマについて少し考えてみる.
さて心に残るとは一体何なのだろうか?
感動的?あるいは趣味に合う?哲学的?
心に残るという言葉は非常に難しい.
それは記憶に残るということではない.
記憶に残ることと心に残ることは似て非なるものとしてとらえる人もいるだろう.
個人的な解釈としては記憶に残るよりも心に残るほうがより心理的な情報が付加されやすく,それによって美化されやすいということである.
たとえば,同じ食べ物であっても昨日食べたことは記憶に残っていても,昔,ひもじい時に仲間や兄弟,両親と身を寄せ合いながら食べていたことのほうがいろいろな情報が付加されていてより一層印象に残りやすい.
逆を言うと,非常にあいまいな情報であり,風化しやすい情報のはずである.しかし,記憶に残ったものは風化して消滅しやすいが,心に残った情報は美化という変化を続けながら残っていくのである.これは非常に興味深い話だ.
*1:それと国語担当の先生があまり全体的に好かれてなかったということもあるかもしれません.私もあまりいい印象持ってませんでしたが.